マイホームの購入を考えているものの、何からすべきかわからずにお悩みではないでしょうか。家を手に入れるときは、失敗しないためにもすべきことを事前に把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、マイホームを建築・購入するときにすべきことをご紹介します。そのほか、住宅を建てるときや購入するときの流れもお伝えするので、マイホームを手に入れるまでの流れを把握しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。
マイホームがほしいと思ったらすべきこと
マイホームがほしいと思ったら、建築または購入するまでにさまざまなことを決めて、計画を立てることが大切です。ここでは、マイホームがほしいときにすべきことを9つご紹介します。
住宅のタイプを決める
マイホームがほしいとき、住宅のタイプを決める必要があります。タイプによって、築年数や価格、住むまでの流れなどが異なるので、タイプごとの特徴を知っておきましょう。
一戸建て・マンション
一戸建ては、土地と建物を自分の資産として手に入れられるメリットがあります。建物以外の土地のスペースを確保すれば、駐車場や庭などとして活用が可能です。マンションのように、毎月管理費を支払ったり、数年ごとに更新費を支払ったりする必要がありません。
マンションの場合は、セキュリティ対策がすでに施されている物件が多いです。複数の住人が長期間住むことを想定したうえで造られる建物なので、共有部分を含めた設備グレードを高く設定するケースが多く、耐久性や耐火性にも優れています。
新築・中古
新築は、土地を選んだり設計図を作成したりする段階から、自分の好みを取り入れられます。中古と異なり、過去に人が住んでいたということがないので、内装がきれいで人が使った形跡がない点が魅力です。 また、導入する設備の種類やグレードも選べるので、設備の性能にこだわりたい方におすすめです。最新設備を導入することで、より快適な暮らしを実現できるでしょう。 中古は、過去に人が住んでいたり築年数が進んでいたりすることから、新築よりもリーズナブルな価格で購入できる点がメリットです。築年数よりも土地の広さや価格を重視したい場合は、新築よりも中古をおすすめするケースがあります。
また、中古でもリフォームすれば、新築と同じように内装や外装をきれいにできます。物件本体の価格とは別にリフォーム費用がかかってしまいますが、新築を購入するよりも価格を抑えられる可能性があるでしょう。
注文住宅・建売住宅
注文住宅は、間取りや内装を細かく自分好みにできるメリットがあります。マイホームを建てる土地を選ぶことからはじめるので、自分が住みたい地域にマイホームを建てたい方におすすめです。 ただし、土地を決めて間取りなどを確定させる必要があるので、マイホームに住めるまで想定以上に時間がかかる可能性があります。工務店や建築会社との打ち合わせの回数も人によって異なるので、聞いておきたいことがあればメモしておくことがおすすめです。
建売住宅は、すでに建物が完成している、または建築が予定されているところを購入します。自分で土地を探したり設計図を作成したりする段階を省けるので、マイホームに住むまでの時間が短い点が魅力です。 ただし、注文住宅のように間取りや内装などを細かく決められないので、こだわりを強く持っている方にとっては妥協しなければいけない可能性があるでしょう。すでに建築されていれば、実際に暮らすことをイメージしながら内覧することがポイントです。
土地を探す
マイホームを建築する土地を持っていない方は、土地を探す必要があります。マンションの場合は土地を購入する必要がありませんが、新たに住宅を建てたい場合は土地の購入を検討しておきましょう。 土地を探す際、広さや商業施設までの距離、日当たり、近隣の住宅との距離などを確認することがポイントです。建物の広さだけではなく、駐車スペースや庭などの広さを確保することも大切です。
また、周りの建物を考慮したうえで日当たりがよいか、隣人とのトラブルに発展することがないか、などのポイントも確認しておきましょう。ペットを飼っている場合や子どもがいる場合は、物音が隣人からのクレームにつながらないか考慮する必要があります。
必要な費用や税金を把握する
マイホームを手に入れる前に必要な費用は、住宅ローンの借り入れにかかる手数料や税金などがあります。新築の場合は本体価格の3%〜5%ほど、中古の場合は6%〜8%ほどの諸費用が必要です。 基本的に住宅ローンでは借りられないので、現金で用意する必要があります。具体的には、以下の費用が必要です。
●印紙税や登記費用
●不動産取得税
●仲介手数料
●住宅ローン手数料
●団体信用生命保険料
●火災保険料
不動産取得税は要件を満たして手続きすれば軽減措置を受けられたり、住宅ローンの手数料を設けていないところがあったりします。 また、マイホームを手に入れてからも、火災保険更新料や固定資産税などがかかります。5年や10年ごとにマイホームのメンテナンス費用もかかるので、住宅ローンの支払いだけでなく、普段から計画的に費用を工面しておくとよいでしょう。
貯蓄に余裕がある場合は、頭金を用意するとよいでしょう。頭金の目安は、建物の本体価格の2割以上です。頭金を多く用意すればするほど、住宅ローンの月々の支払額を安く抑えられるメリットがあります。
予算を決める
マイホームを手に入れるとき、入居費用や生活予備費、将来の貯蓄などを残したうえで、予算を決めることがポイントです。入居費用は、家具や家電などの新生活をはじめるのに必要な費用を指します。 生活予備費は、けがや病気、災害などで働けなくなったときに備える資金です。将来のための貯蓄は、子どもの教育費や車の購入費用などが含まれます。これらの貯蓄以外で頭金として出せる金額を明確にすると、予算がより明確になるでしょう。
また、住宅ローンの返済額は、年収負担率25%以内なら安心といわれています。年収から借り入れできる金額を算出してから、予算を決めることもおすすめです。その際、毎月返済できる金額であるか確認することが大切です。
住宅ローンの返済計画を立てる
住宅ローンを組む場合は、無理なく返済できるか確認しながら計画を立てましょう。月々支払う返済額を算出し、問題なく支払い続けられるか、定年までに支払い終えられるか、などのポイントを確認することが重要です。 借り入れる金額だけではなく、頭金や返済金利も決めておくとスムーズに手続きが進むでしょう。頭金が多ければ多いほど、月々の返済額が軽減されますが、貯蓄が減ってしまうという点を考慮する必要があります。
返済金利は、変動型と固定型の2種類があります。変動型ははじめ低金利が反映されますが、社会情勢などによって金利が上がってしまうケースがあるでしょう。毎月の支払額を固定したい場合は、固定金利を選択することがおすすめです。
最適な時期を見極める
新築の場合は、着工から竣工までに4か月〜6か月ほどかかるケースが多いです。そのため着工時期まで逆算し、住みはじめたい時期に合わせて調整するとよいでしょう。 ただし、夏や冬の着工は、激しい高温や厳しい寒さによってコンクリートが固まるときにひび割れが起こるおそれがあるほか、凍害を受けたコンクリートの強度が下がってしまうケースがあります。
そのため、4月〜5月、または10月〜11月に着工工事を行うことがおすすめです。住みはじめたい時期を参考にするだけではなく、丈夫な基礎をつくるために最適な時期を見極めることも大切です。また、1月1日時点で固定資産税が発生してしまうので、直前に建てるよりも1月1日以降に完成したほうがよいでしょう。建物と土地のそれぞれに固定資産税が発生し、建物は完成するまで発生しません。 家族が増える予定の方は、引っ越し時期と出産時期が被らないようにするとよいでしょう。引っ越しのときは荷運びなど労力がともなうため、万が一のことを避けるためにも、出産時期を避けると安心です。
物件を見学して比較検討する
住宅を購入する場合は、さまざまな物件を見学するほか、展示場に訪れて各工務店や建築会社の特徴を比較することがポイントです。比較する際、事前にどの部分を確認しておきたいか、比較したい箇所はどこかなどを明確にしておきましょう。 たとえば、リビングや寝室、キッチン、浴室など各部屋の広さや配置を確認しましょう。リビングの場合、設置する家具の大きさによって、狭く感じてしまうケースがあります。各部屋からの生活動線をイメージしながら、見学することがポイントです。
また、どのような設備が付けられているかを確認しましょう。とくにキッチンや浴室、トイレなどの水回りは、使い勝手のよい設備が搭載されていると快適な暮らしにつながります。 シューズクローゼットやウォークインクローゼットなどの収納を確認する際、家族の人数に合った収納場所を設けられているか確認しましょう。小さい子どもがいる場合は、子どもの手が届く場所に収納場所があるかを確認することがポイントです。
そのほか、暑い夏や寒い冬も快適に過ごせるか、耐震性に優れているかも着目しましょう。工務店や建築会社によって、断熱性や気密性、耐震に対するこだわりなどが異なるので、家族が安心して暮らせるビルダーを見つけることが大切です。
工務店や建築会社を探す
新築の場合、工務店や建築会社を探す必要があります。こうしたビルダーによって、デザインの特徴や工法、価格帯などが異なります。自分がどの部分を重視したいか明確にしておくと、依頼したいビルダーが見つかりやすいです。 建築時だけではなく、アフターサービスの充実度も確認しておきましょう。建築後にトラブルがあっても、直ちに駆けつけて対応してくれるか、保証が充実しているか、などのポイントを確認することが大切です。
住宅展示場を見学し、わからないことがあれば直接会社関係者の方に話を聞くのもおすすめです。内装や外装などを目で見られるので、建てたい家のイメージが浮かびやすいでしょう。
補助金や税制優遇を確認する
住宅を建築したり購入したりする場合、補助金が交付される可能性があります。新築を対象に国が行っている補助金には、以下のものがあります。
●こどもエコすまい支援事業
●ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業
●LCCM住宅整備推進事業
●地域型住宅グリーン化事業
自治体による補助金は、ZEH住宅などの省エネ住宅への補助金、解体費用助成金、木造住宅の耐震建て替えの補助金、同居・子育て支援補助金、移住者を対象にした補助金などさまざまです。制度によって条件が異なるので、どの制度が対象となるのか調べておきましょう。 また、新築の場合は、要件を満たせば適用される減税制度があります。たとえば、住宅ローン減税、登録免許税の税率軽減、不動産取得税の軽減、固定資産税の軽減などがあります。
そのほか、住宅の耐火性能が高いことで火災保険料が軽減されたり、耐震等級が高いことで地震保険料が軽減されたりするケースがあるでしょう。 鉄骨造や鉄筋コンクリート造、地震に強い家などは、火災保険料や地震保険料が安くなる可能性があります。
マイホームがほしいと思ったときの手順
マイホームがほしいと思った方は、住みはじめるまでどのような流れであるか把握しておくことで、スムーズに対応できるでしょう。ここでは、住宅を建てる場合と購入する場合の流れをご紹介します。
住宅を建てる場合の流れ
住宅を建てる場合の流れは、以下のとおりです。
1.土地やビルダーを探す
2.見積もりを依頼する
3.住宅ローンの事前審査を受ける
4.土地を購入する
5.住宅ローンの本審査を受ける
6.土地の引き渡しを行う
7.設計図面を作成する
8.設備や建材を決める
9.建築工事請負契約を締結する
10.着工を開始する
11.竣工検査を行う
12.住宅の引き渡しを行う
土地を持っていない場合は、土地探しから行う必要があるので、マイホームを手に入れるまでに時間がかかる傾向にあります。住宅ローンの事前審査を通過後、土地の売買契約を進めるとよいでしょう。 また、設備や建材を決める際、ショールームに足を運び、直接目で見て選ぶことがおすすめです。写真ではイメージできない細かい部分も目で確認できるので、使い心地や使い勝手のよいものを選べるでしょう。
住宅を購入する場合の流れ
住宅を購入する場合の流れは、以下のとおりです。
1.物件の情報を集める
2.物件の見学に行く
3.購入の申し込みをする
4.重要事項説明を受ける
5.売買契約を行う
6.物件を再確認する
7.残金決済を行う
8.住宅の引き渡しを行う
住宅を購入する場合は、建築する場合よりもスムーズにマイホームを手に入れられる可能性があります。不動産情報を集めたサイトなどで気軽に物件情報を閲覧でき、気になるところがあればサイトから問い合わせられます。 また、売買契約時に手付金を支払わなければいけないケースがあるでしょう。残金決済を行うときは、物件の購入金額から手付金を差し引いたものとなります。
まとめ
マイホームを手に入れたい場合、新築にするか、中古にするか、などの詳細を決めておく必要があります。住宅ローンを組むときは、月々無理なく支払いができるように、しっかりと返済計画を立てておくことが大切です。 新築の場合は、自分に合った工務店や建築会社を探す必要があります。会社によってどのような家づくりを得意としているか異なるので、複数の会社のカタログを請求したり、問い合わせたりして比較することがポイントです。
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