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住まいのコラム

2026年3月2日

断熱材にはどんな種類がある?それぞれの性能と違い・選び方を解説

断熱材にはグラスウールや硬質ウレタンフォームなど、さまざまな種類があり、それぞれ断熱性能や価格、耐火性などの特徴が異なります。

どの断熱材を選ぶかによって、住まいの快適性や光熱費が大きく変わります。 この記事では、断熱材の主な種類と特徴、選び方のポイントを詳しく解説します。

断熱材の主な種類とそれぞれの特徴

断熱材の主な種類とそれぞれの特徴

断熱材は、大きく分けて「無機繊維系」「木質繊維系」「発泡プラスチック系」「天然素材系」の4つに分類できます。

それぞれの素材によって断熱性能や価格、耐火性などの特徴が異なるため、家づくりにおいてはどの断熱材を選ぶかが、快適な住まいを実現するための重要なポイントになります。

2025年4月からは、国土交通省によって、すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。 この基準では、断熱性能を示すUA値(外皮平均熱貫流率)と一次エネルギー消費量が重要な指標となっています。

また、実際の住宅性能を左右する気密性能を示すC値(相当隙間面積)も、施工品質を測る重要な実測値として注目されています。

ここでは、住宅で一般的に使われている断熱材の種類と、それぞれのメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

出典:国土交通省「全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます」(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519931.pdf

無機繊維系

ガラスや鉱物を繊維状に加工し、繊維の隙間に空気を閉じ込めて断熱効果を発揮するタイプの断熱材です。

グラスウール

ガラスを高温で溶かして繊維状に加工した断熱材で、世界中で広く使われています。コストパフォーマンスにすぐれ、不燃材料として火災に強く、シロアリにも強く、防音効果も期待できます。

素材自体には吸湿性はありませんが、防湿層が適切に設置されていない場合は壁内に湿気が侵入して結露の原因になるため、施工精度が重要です。

ロックウール

玄武岩や鉄鋼スラグなどを高温で溶かして、繊維状に加工した断熱材です。不燃材料で、グラスウールよりやや湿気に強く、繊維がずれ落ちにくいため長期間安定した性能を維持できます。吸音性にも優れています。

木質繊維系

木材や古紙などの植物繊維を原料とした断熱材です。環境への配慮や調湿性能の高さから、自然素材にこだわる住まいづくりで選ばれます。

セルロースファイバー

新聞の古紙などを粉砕して綿状にした断熱材で、優れた調湿性能が特徴です。室内の湿度を適度に調整し結露を防ぎます。

「吹き込み工法」で壁の隙間にもしっかり充填でき高い気密性を確保できますが、グラスウールより価格が高めで専門的な施工技術が必要です。

インシュレーションボード

インシュレーションボードは、廃木材などを繊維状にして圧縮成形した木質系の断熱材です。

軽くて切断しやすく、調湿性にも優れており結露を抑えやすい特徴があります。ただし、他の断熱材より価格が高いため、一般住宅では壁や屋根の下地材として補助的に使われることが多いです。

発泡プラスチック系

プラスチック樹脂を発泡させて無数の気泡をつくり、空気やガスを閉じ込めることで高い断熱性能を実現するタイプの素材です。

ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)

一般に「発泡スチロール」として知られる断熱材です。耐水性があり軽量で、発泡プラスチック系では比較的安価です。

水を吸わないため結露防止に効果的ですが、熱に弱く防火性に不安があります。

押出法ポリスチレンフォーム(XPS)

押出成形でつくられ、硬質で耐圧力に優れています。薄くても高い断熱性を発揮し、吸水・吸湿性が非常に小さいため外張り断熱や基礎断熱によく使われます。

ホルムアルデヒドを含まず、安全性にも優れていますが、熱に弱いです。

高発泡ポリエチレンフォーム

柔軟性があり、狭い部分や複雑な形状の箇所にも充填しやすいです。火には弱いため施工中の火気管理に注意が必要で、一般住宅では補助的に使われます。

硬質ウレタンフォーム

硬質ウレタンフォーム

「FPの家」でも採用されている素材で、発泡プラスチック系の中でもとくに高い断熱性能を持ちます。熱伝導率が非常に低く、透湿性や耐久性にも優れ、長期間安定した性能を維持できます。

「FPの家」では、工場で精密に加工したパネルを使用し、高い気密性と断熱性を実現しています。価格がやや高く、燃焼時に有毒ガスが発生する可能性がありますが、これは建材に共通する性質で適切な防火措置により軽減できます。

業界最高水準の断熱性能を誇る「FPウレタン断熱パネル」について、 詳しくはこちらからご覧ください。

フェノールフォーム

発泡プラスチック系の中でもとくに熱伝導率が低く、トップクラスの断熱性能を誇ります。

優れた耐火性と耐熱性を持ち、有毒ガスはほとんど発生せず、不燃材料や準不燃材料として認定されています。長期的に安定した性能を保ちますが、価格が非常に高く、シロアリへの対策が必要です。

天然素材系

自然由来の素材を活用した断熱材です。環境への優しさや健康への配慮を重視する方に人気があります。

羊毛(ウールブレス)

優れた調湿性能を持ち、湿度を一定に保つため結露対策に効果的です。羊毛特有の高い断熱性や耐久性もメリットで、体に優しい防虫処理が施されています。

価格が高く、施工できる工務店や建築会社を探すのに手間がかかる可能性があります。

炭化コルク

コルク樫の端材を炭化させた環境に優しい断熱材です。素材の中に空気をたくさん含むため、断熱性能や調湿性、吸音性が高く、天然の防虫効果によりダニを寄せ付けません。

価格は高めです。

断熱材を選ぶ際のチェックポイント

断熱材を選ぶ際のチェックポイント

断熱材の価格差は、材料そのものの単価だけで決まりません。実際には「目標とする断熱性能に到達するための厚さ」と「施工手間(充填・外張り・吹き込み/吹き付け)」が総額を大きく左右します。

たとえば、高性能な断熱材でも必要な厚みを抑えられれば施工性が上がり、逆に安価な材料でも厚みを増やすと、材料量と手間が増えて総額が上がることがあります。

断熱性能(熱伝導率と厚さ)

断熱性能は「熱伝導率」で表され、数値が低いほど断熱性能が高いです。発泡プラスチック系は熱伝導率が低く、とくにフェノールフォームや硬質ウレタンフォームは優れています。

グラスウールやロックウールは、価格とのバランスを考えると十分な性能です。ただし、断熱性能は熱伝導率だけでなく断熱材の厚さも大きく影響します。

どの断熱材をどれくらいの厚さで施工するかは、予算や住宅の構造、地域の気候条件によって変わるため、信頼できる工務店や建築会社の担当者と相談しながら決めることが大切です。地域の気候に精通した専門家の意見を聞くことで、最適な断熱性能を見つけやすくなります。

燃えにくさ

万が一の火災に備えて耐火性能も重要です。グラスウールやロックウールは不燃材料として認められており燃えにくい特性があります。

フェノールフォームも優れた耐火性を持ちます。多くの発泡プラスチック系断熱材は熱に弱く燃えやすいという弱点がありますが、難燃剤を添加するなどの対策が施されています。

防湿性

防湿性が低い断熱材は、施工方法を誤ると壁内結露を引き起こし、カビの発生や建材の劣化につながります。グラスウールや、ロックウールは素材自体には吸湿性はほとんどありませんが、施工時には防湿層をしっかりと設置する必要があります。

XPSや硬質ウレタンフォームは、吸水・吸湿性が非常に小さく防湿性に優れています。セルロースファイバーや羊毛、炭化コルクは優れた調湿性能を持ちます。

耐久性

断熱材は一度施工すると交換が難しいため、長期間性能を維持できる耐久性も重要です。グラスウールやロックウールは長く使ってもほとんど劣化せず、硬質ウレタンフォームやフェノールフォームも優れた耐久性を持ちます。

無機繊維系や発泡プラスチック系は、害虫に強い傾向がありますが、木質繊維系や天然素材系は害虫対策が必要になる場合があります。

断熱材の性能は施工の方法と精度でも変わる!

断熱材の性能は施工の方法と精度でも変わる!

どんなに優れた断熱材を選んでも、施工方法や施工精度が悪ければ性能を発揮できません。

こちらのページでは、「FPの家」の気密性能についても解説しています。

施工方法と断熱材の性能の関係

住宅の断熱施工には「外張り断熱」「充填断熱」「付加断熱」の3つの方法があります。

外張り断熱

柱の外側から建物全体を断熱材で覆う工法です。建物の構造ごと断熱材で包むため、柱部分からの熱の出入りがなく、高い断熱性能を発揮します。

構造内の空間を配線や配管のダクトスペースとして活用できます。硬質ウレタンフォームやXPSなどがよく使われますが、コストが高くなります。

外張り断熱は、熱橋(柱や金物からの熱の逃げ)を抑えやすい反面、取り合い部の納まりが悪いと隙間が発生し、期待した性能が出ません。

断熱材の種類を決めるときは「防湿層を連続させられるか」「通気層を確保できるか」「換気計画と矛盾しないか」まで含めて確認することが、長期的な耐久性の面でも重要です。

充填断熱

柱と柱の間など、構造内の空間に断熱材を詰める工法です。グラスウールやロックウールなどのボード状・シート状の断熱材を入れる方法と、セルロースファイバーや硬質ウレタンフォームなどを吹き込む方法があります。

外張り断熱よりも低コストで施工できますが、構造内の結露を防ぐために防湿フィルムをしっかりと貼る必要があり、施工方法がやや複雑です。

とくに充填断熱は、断熱材を隙間なく入れることに加えて、防湿フィルムの継ぎ目処理やコンセント・配管まわりの気密処理が甘いと、室内の湿気が壁内に入り込みやすくなり結露の原因になります。

付加断熱

充填断熱と外張り断熱の両方を組み合わせた工法で、最も高い断熱性能を実現できます。寒冷地や高い断熱性能を求める場合に採用されますが、コストも最も高くなります。

施工精度と断熱材の性能の関係

断熱材の性能を引き出すには、施工精度が極めて重要です。隙間だらけの施工では熱が逃げてしまいます。グラスウールやロックウールを使う場合、隙間ができないように施工する必要があります。

セルロースファイバーや硬質ウレタンフォームの吹き込み・吹き付け工法は、細かい部分にも充填できるため高い気密性を確保しやすいですが、専門的な技術が必要です。

「FPの家」では、工場で精密に加工された硬質ウレタンフォームパネルを使用し、安定した高品質な断熱性能を実現しています。

こちらの記事では、高気密高断熱について解説しています。 メリットや後悔しないポイントについても取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

施工会社選びでは「C値」を確認しよう

断熱材選びと同じくらい重要なのが施工会社選びです。施工会社の技術力を見極める指標のひとつが「C値(相当隙間面積)」です。

C値とは、住宅の気密性能を表す数値で、建物全体にどれくらいの隙間があるかを示します。数値が小さいほど隙間が少なく、気密性が高いです。気密性の高い住宅は、外気の影響を受けにくく、冷暖房の効率が高まり快適な室内環境を保てます。

C値はカタログ上の理想値ではなく、現場で測定して初めて意味を持ちます。

施工会社を見極める際は、以下の3点を確認してください。

・気密測定を実施しているか(できれば全棟、少なくとも一定割合)
・測定のタイミングが適切か(断熱施工後〜仕上げ前など、手直し可能な時期)
・測定結果を施主に提示し、漏気箇所の是正まで行っているか

数値目標(例:1.0以下、可能なら0.7以下)を掲げていても、測定と是正がセットで運用されていなければ再現性は担保できません。

C値の「実測データの有無」と「改善プロセス」が説明できる会社ほど、施工管理の解像度が高い傾向があります。

工務店や建築会社のホームページでの資料で、実際に建てた住宅のC値を公開しているか確認しましょう。

「FPの家」では、全国の加盟工務店が高い技術力を持ち、厳しい基準をクリアした施工を行っています。

出典:国土交通省「全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます」(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519931.pdf

こちらのページでは「FPの家」の気密性能について解説しています。 快適な住環境につながる理由を紹介しているので、ぜひご覧ください。

まとめ

断熱材には無機繊維系、木質繊維系、発泡プラスチック系、天然素材系とさまざまな種類があり、それぞれに特徴が異なります。住まいの条件や優先したいポイントに応じて最適な断熱材を選ぶことが大切です。

また、施工方法や施工精度も重要で、信頼できる工務店や建築会社を選ぶことが快適で省エネ性能の高い住まいを実現する鍵となります。

2025年4月からすべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。断熱性能の高い住まいは、家族のくらしといのちを守るために欠かせません。

夏は涼しく冬は暖かい、一年中快適に過ごせる住まいをつくることで、光熱費を抑えながら健康で豊かな暮らしを実現できます。

「FPの家」はC値の最高値0.1㎠/㎡、平均値0.39㎠/㎡(※2026年2月現在)と、一般の住宅と比較して非常に優れた気密数値を誇ります。工場での一貫生産により高い品質で製造される硬質ウレタン断熱材と、工務店や建築会社による徹底した施工により高い断熱性能と気密性能を実現しています。「FPの家」の高気密高断熱を強みとする細部まで行き届いた断熱設計は、工務店や建築会社の経験と技術力によって仕上がりが大きく変わります。

「FPの家」は高気密高断熱を強みとする住宅ブランドです。全国の「FPの家」ビルダーが地域の気候や風土をふまえた最適なプランを提案しています。

家づくりは、一生に一度の大きな決断です。断熱性能にこだわった家づくりをお考えの方は、ぜひお近くの「FPの家」加盟工務店にご相談ください。

「FPの家」は、お客様一人ひとりのご要望に合わせた自由設計で世界にひとつだけの家をお届けしています。 ぜひお問い合わせください。