近年、セカンドリビングを検討する方が増えています。セカンドリビングは、さまざまな目的で活用できる便利な空間です。これまで「リビングはひとつでいい」と考えていた方でも検討するケースが増えています。
そこで今回は、セカンドリビングの概要とメリットを詳しく解説します。さらに、具体的な活用方法や、設計のポイントを分かりやすくまとめました。導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
セカンドリビングとは
セカンドリビングとは、文字通り”2つ目のリビング”を意味しています。メインのリビングとは、別のもうひとつのリビングのことです。この使い方に決まりはありません。
リビングとの違いは、より家族だけのプライベートな空間であることが特徴です。趣味を楽しむほか、リモートワークの空間として活用するケースも多いとされています。
セカンドリビングは、主に欧米で多く取り入れられてきた間取りです。しかし、コロナ禍の影響で家での時間を充実させたい、家でもっと快適に過ごしたいという考えを持つ方が多くなり、導入するケースが増えてきたとされています。
スキップフロアをセカンドリビングとするほか、バルコニー部分に椅子と机を置いて活用するなど、スタイルもさまざまです。家族の形によって自由に用途を変えられるのも、セカンドリビングならではの魅力といえるでしょう。
セカンドリビングを取り入れるメリット
セカンドリビングは多種多様な目的で利用できるため、家族みんなのお家時間を充実させてくれるでしょう。セカンドリビングを設ければ、来客があった場合でも別の空間を活用して、家族それぞれがゆったりと過ごせるのです。
ここからは、セカンドリビングを取り入れるメリットについて詳しくご紹介します。過ごし方のほか、空間づくりのコツや活用方法についてもまとめました。
多様な過ごし方に対応できる
前述したように、セカンドリビングに明確な定義はありません。そのため、住む人のライフスタイルに合わせて多様な過ごし方ができます。
たとえば、家族のためだけのスペースとしてシアタールームにしたり、本やマンガをたくさん置いて趣味を楽しむ部屋にしたりなどさまざまな過ごし方ができるでしょう。
シンプルなインテリアにして、生活感を感じさせないような空間を作ってみるのもよいでしょう。親戚や家族同士が集まるときには、大人と子どもで分かれて使うなどするのもおすすめです。
デザインの幅を広げられる
メインリビングを来客時に使い、セカンドリビングをプライベートな空間とする場合には、より自由にデザインを決められるでしょう。人目を気にせずに思いのままデザインや間取りの工夫ができるのは、セカンドリビングならではの魅力といっても過言ではありません。
メインリビングは落ち着いたインテリアのお家でも、セカンドリビングは個性的なカーペットや壁紙を取り入れるといった工夫もおすすめです。デザインの幅を広げることで、ひとつの家のなかでも違う雰囲気のなかで過ごせるでしょう。
狭いスペースでも設置できる
セカンドリビングの形は多様です。設置する場所は部屋だけとは限りません。なかには、2階の玄関ホールやスキップフロア、バルコニーに導入することもあります。ソファやテーブルなどのインテリアを設置すれば、3畳ほどでも素敵なセカンドリビングになるでしょう。
スキップフロアにセカンドリビングを置けば、リビングとの交流も可能となります。また、ほかを圧迫することなく活用できるのも魅力です。このように、お家のデッドスペースになりがちな場所も自由な発想で活用できます。
家づくりのなかで目にすることも多い「〇坪」ですが、一坪とはどれくらいの広さを指すのでしょうか。こちらの記事でわかりやすく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
将来的な間取りの変化に対応できる
セカンドリビングは、将来のライフスタイルの変化にも対応しやすいでしょう。セカンドリビングを設けておけば、子どもの誕生や親世帯との同居があっても、柔軟に対応できます。
セカンドリビングを設けておいて子どもが生まれたら子ども部屋に、さらに子どもが巣立った後には、当初のようにセカンドリビングとして使えます。親世帯との同居する場合には、メインを子ども世帯に、セカンドを親世帯になど、それぞれ分けて使えるのです。
ほどよい距離感を保てる
メインリビングと別で家族の居場所を設けることで、ひとつの家のなかで程よい距離感を保ちながら過ごせるでしょう。たとえば、リモートワークなどで仕事をしたいとき、読書をしたいときなどは、セカンドリビングがあればゆっくりと過ごせるのです。
とくにスキップフロアや2階のホール部分であれば、家族の声や気配を感じられます。来客時にはメインリビングもしくはセカンドリビングのみで過ごしてもらうことで、もうひとつの空間でゆったりとくつろげるでしょう。
セカンドリビングの使い方
セカンドリビングの使い方は各家族によってさまざまです。狭いスペースであれば趣味部屋や書斎として、バルコニーやお庭であれば大人数でパーティーができるようなイベントスペースとしても活用できるでしょう。
ここからは、具体的なセカンドリビングの使い方についてご紹介します。一概に使い方といっても、家の広さや世帯人数に寄って使い道が違ってくるでしょう。家族の要望や趣味、ライフスタイルを思い浮かべながら、自分の家族にあった使い方を想像してみてください。
趣味スペース
小さなスペースや個室を活用して、趣味が思いっきり楽しめるようなプライベートなセカンドリビングにするのもよいでしょう。お部屋に本格的なバーカウンターを設けてお酒を楽しめる部屋にしたり楽器を演奏したり、プライベートな空間だからこその楽しみ方ができます。
また、トレーニングマシンを置いて、ヨガやピラティス、筋トレを楽しむ部屋にするのもおすすめです。読書が趣味という方は、落ち着いた空間のなかで自分だけの時間を満喫できるでしょう。
勉強や在宅ワークのスペース
コロナ禍に注目されたセカンドリビングは、勉強はもちろん、在宅ワークスペースとしても活用可能です。吹き抜けがある2階のホール部分やスキップフロアなどにカウンターを設けて勉強や在宅ワークの場所とすれば、1階部分にいる家族の声を聞きながら作業することができるでしょう。
より集中したい方には、個室のセカンドリビングに勉強場所や在宅ワークの場所を設けるのもおすすめです。机や椅子や本棚などを置くだけで勉強や在宅ワークに適した環境が作れます。
子どもやペットの遊び場
セカンドリビングを子どもやペット専用の遊び場にすれば、メインリビングがおもちゃで片付かないといったストレスもなくなります。また、小さな子どもやペットの場合は、誤飲などの危険がないような空間づくりも可能といえるでしょう。
スキップフロアなどのスペースに、子どもやペット専用のセカンドリビングを設ければ、見守りながら過ごせるのも大きな魅力です。さらに、子どもが友達を呼びたいときにも、セカンドリビングを遊び場にしておけば親も子もお互いが自由な時間を過ごせるでしょう。
イベントスペース
戸建て住宅の場合、ホームパーティーを開きたい方も少なくありませんが、大人数でのイベントにはある程度の広さが必要になります。その場合には、インナーバルコニーや庭にセカンドリビングを設置するのもひとつの手です。
バルコニーや庭なら、バーベキューをした際の匂いや煙がこもる心配がありません。メインリビングに面した庭やバルコニーなら、屋外と室内に分かれて自由に過ごせるでしょう。夏はプールを置いたりテントを設置したりなど、外ならではの楽しみ方もあります。
家の広さが十分に確保されている場合には、室内に広めのスペースを設けるのもよいでしょう。ホームシアターを置いたり、バーカウンターを設けたりすれば、おしゃれな雰囲気のなかで素敵な時間を過ごせます。
また、お庭やバルコニーにリビングを作られたいと考えられている場合には、 こちらの記事でわかりやすく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
セカンドリビングの設計ポイント
セカンドリビングは、多様な目的で利用できる便利な間取りです。その一方で、家づくりの際には、どんな目的で使いたいのかを明確にしてから設計する必要があるでしょう。また、家族みんなが行き来しやすい動線を確保するのもポイントといえます。
ここからは、セカンドリビングを設計する際に意識すべきポイントについてご紹介します。せっかくセカンドリビングを設けたのに使用しなかったということがないよう、以下の点に留意しながら家づくりを進めてください。
用途や過ごし方を明確にする
セカンドリビングを設ける際には、まずどんな使い方をしたいか明確にしておきましょう。キッズスペースとして使いたい場合などには、子どもが大きくなってからどのような使い方をするのかなど、将来のライフスタイルを見据えた設計も大切なポイントです。
子どもの成長に合わせて使い方を変える場合には、間取りが変更できるような工夫も必要となります。また、シアタールームとして使う場合には、防音性を確保する必要もあるでしょう。在宅ワークをするなら、電源やWEB環境を整えなければいけません。
具体的な用途を決めてから、広さや設備について考えると、失敗のないセカンドリビングを目指せます。
必要となる収納を考える
快適なセカンドリビングにするには、収納もしっかりと確保しなければいけません。たとえばキッズスペースとして使用する場合には、おもちゃや絵本を収納するためのスペースを確保する必要があるでしょう。
在宅ワークの場合には必要な資料などを収納する本棚を設置するのがおすすめです。収納がないとすぐに散らかってしまい、居心地のよい空間を保てなくなります。やがて使用頻度が少なくなり、物置になってしまったということがないよう、収納についてもしっかりと考えましょう。
行き来しやすい動線を確保する
セカンドリビングを設ける際には、家族みんながしっかりと活用できるように動線についても考える必要があります。利用しにくい場所にあると、せっかくのセカンドリビングを有効活用できません。
たとえば2階ホールのセカンドリビングであれば、階段を使う際には必ず通る場所のため、利用頻度が高くなることが考えられます。リビングに隣接している庭やバルコニーのセカンドリビングなら、家族みんなが気軽に行き来できるでしょう。
自然に集まれる場所にセカンドリビングを設けることで、メインリビングとは別に家族団らんの場所を確保できるのです。
プライバシーを確保する
行き来しやすい動線を考えながらも、プライバシー性の確保についても考えなければいけません。家族だけのスペースにしたいと考えるなら、ドアが付いた個室にするのもよいでしょう。 在宅ワークや趣味部屋として使用する場合には、集中して作業したいと考えるかもしれません。また、オーディオルームやシアタールームとして使うなら、ほかの部屋に音が漏れないような環境づくりも大切です。 セカンドリビングの用途と合わせて、どれくらいプライバシー性を確保すべきかを考える必要があるでしょう。
快適な環境作りを意識する
セカンドリビングを設ける際には、暑い夏や寒い冬でも快適に過ごせるような環境作りを意識しましょう。
冷暖房の環境を整えるだけでなく、吹き抜け部分にセカンドリビングを設ける場合には、全館空調を採用するなどもおすすめです。ソファやテーブルを置いてくつろげるようにするのもよいでしょう。
快適性を保つためには、部屋の明るさも重要なポイントといえます。窓を設置して日の光がとりこめるように工夫しましょう。快適な環境作りを意識すれば、メインリビングと同じように家族の居心地のよい空間を目指せます。
まとめ
セカンドリビングは、もうひとつの家族の憩いの場所となり得る間取りです。セカンドリビングを設けることで、家での時間がより充実するものになるでしょう。また、将来のライフスタイルの変化に応じて多様な使い方ができるのも大きな魅力です。
セカンドリビングを取り入れる際には、どんな使い方をしたいかを明確にして、用途に合わせた設計をする必要があります。セカンドリビングを最大限有効活用しながら、家族みんなが楽しく過ごせる家づくりを目指しましょう。
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