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住まいのコラム

2024年6月3日

家を買う・建てるタイミングはいつ?決めるための基準を6つ紹介

家を買いたい・建てたいと思ったとき、どのタイミングで購入すべきかわからない方がいるでしょう。マイホームを持ちたい方は、適切なタイミングを見極めることが大切です。 そこで本記事では、家を買うタイミングを決めるときのポイントや、避けるべきタイミングをご紹介します。記事終盤では、家を買う前にすべきこともお伝えするので、家の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

家を買うタイミングを決める基準

家を買いたいと思った場合、いつ購入するのかタイミングを見極めることが大切です。ここでは、家を買うタイミングを決める基準について6つの項目に分けてご紹介します。

年齢

家を買う際、年齢から適切なタイミングを決めることがポイントです。若ければ若いうちに住宅ローンを組んで家を買えば、返済期間を延ばして月々の支払いを抑えられたり、定年までに返済が終了したりするメリットがあります。 しかし、年齢が若い時期は、経済的にマイホームの購入が難しく、住宅ローンの審査を通過できない場合があります。経済的に問題がない年齢と、定年前後に返済が終了する年齢の両方に着目するとよいでしょう。

国土交通省の令和4年度住宅市場動向調査報告書によると、各住宅タイプの世帯主の年齢は、注文住宅が39.5歳、分譲戸建て住宅が37.5歳、分譲集合住宅が39.9歳、中古戸建て住宅が43.6歳、中古集合住宅が43.7歳です。 報告書の結果から、世帯主の年齢が30〜40代であることがわかります。年齢で家の購入時期を決める際は、30代を目安に考えておくとよいでしょう。

年収

家を購入する際、年収からタイミングを見極めることが大切です。住宅ローンを組む場合は、無理なく返済できる年収であるか、家を一括で購入する場合は、購入後の貯蓄に余裕があるか、などのポイントを確認しましょう。 国土交通省の令和4年度住宅市場動向調査報告書によると、各住宅の平均世帯年収は、注文住宅が731万円、分譲戸建て住宅が722万円、分譲集合住宅が923万円、中古戸建て住宅が682万円、中古集合住宅が609万円です。

報告書の結果から、年収600万円を超えたときに家の購入を決めた方が多いことがわかります。分譲集合住宅の世帯主の平均年収は、900万円台とほかの住宅タイプよりも高い傾向にあるので、ほしい住宅タイプに合わせてタイミングを決めておくとよいでしょう。

貯蓄額

家を購入するとき、貯蓄額から買うタイミングを見極められます。住宅ローンを組む際、頭金を支払ったり、引っ越し費用を貯蓄しておいたりする必要があるので、貯蓄に余裕があるときの購入がおすすめです。 国土交通省の令和4年度住宅市場動向調査報告書によると、各住宅タイプの購入時の平均自己資金は、注文住宅が941万円、分譲戸建て住宅が869万円、分譲集合住宅が1,438万円、中古戸建て住宅が955万円、中古集合住宅が1,302万円です。

報告書の結果から、800万円台〜1,000万円台の貯蓄をしている場合が多いことがわかります。どれくらい貯めればよいかわからない場合は、まず800万円台を目安に貯蓄していくとよいでしょう。

居住人数

家を買うとき、居住人数から購入するタイミングを見極めることがポイントです。居住人数から適切な住宅タイプが決まるとともに、住宅の価格帯なども明確になるでしょう。 国土交通省の令和元年度住宅市場動向調査によると、各住宅タイプの1世帯あたりの平均居住人数は、注文住宅が3.4人、分譲戸建て住宅が3.6人、分譲マンションが2.9人、中古戸建て住宅が3.3人、中古マンションが2.7人です。

調査の結果から、注文住宅や分譲戸建て住宅、中古戸建て住宅の居住人数が3人〜4人、分譲マンションや中古マンションの居住人数が2人〜3人であることが多いとわかります。居住人数が3人以上の場合は、戸建ての住宅がおすすめであるといえるでしょう。 また、出産や家族との同居をきっかけに住宅の購入を検討する場合、ライフステージの変化後の居住人数から住宅タイプを決めることが大切です。部屋やスペースが足りないという事態を回避するためにも、居住人数を明確にしておきましょう。

居住人数

ライフステージ

家がほしいときは、ライフステージの変化に応じて、購入のタイミングを決めることが大切です。ここでは、さまざまなライフステージの変化をご紹介するので、これからライフステージが変化する可能性がある方はぜひ参考にしてください。

結婚したとき

結婚したときは、新生活をスタートさせるのに最適なタイミングです。家を購入するときは、新しい家具や家電を購入したり、荷解きをしたりと、夫婦での共同作業ができる場となるでしょう。 また、夫婦ともに働いている場合は、共有名義にできるので、夫婦2人の年収を合算して住宅ローンの審査を受けられます。注文住宅の場合は、夫婦で内装を決め、建売住宅の場合は、一緒に物件を見学するので、夫婦にとって思い出のある家となるでしょう。

妊娠・出産したとき

妊娠や出産をしたときは、居住人数の変化にともなって適切な住宅タイプや広さを選べるよいタイミングです。庭のあるところで遊ばせたい、子ども一人ひとりの部屋を設けたいなどから、どのような住宅を購入したいかイメージできるでしょう。 既婚者かつ子どもがいる人に絞って行われたアンケートによると、子どもが乳幼児のタイミングで購入した方が33%ほど、妊娠中のタイミングで購入した方が23%ほどです。出産後でも、子どもが小さいうちに家を購入する方が多いようです。

また、子どもがいる場合は、マンションよりも戸建て住宅がおすすめです。戸建て住宅なら隣人との距離があるので、マンションのように音を気にせずに済むでしょう。

子どもが進学するとき

登下校の距離や転校による精神的な負担を軽減するためにも、子どもが進学するタイミングで家を買うことがおすすめです。転校しない場合でも、登下校の距離が長くなると、子どもに負担がかかってしまうケースがあります。 家から学校までの距離が離れると、登下校の途中で事故や事件に巻き込まれてしまうリスクも高くなります。進学する学校の近くに家を建てたり購入したりすることで、保護者も安心して送り出せるでしょう。

また、学期途中や進級するタイミングで転校すると、一から新しい友達をつくらなくてはいけないので、子どもに精神的な負担をかけてしまう原因となります。仲のよい友達と一緒に進級できるように、進学するタイミングを選ぶことがおすすめです。

子どもが進学するとき

子どもが独立するとき

子どもが大学進学や就職などで独立するときは、居住人数の変化によって適切な住居タイプや間取りが選べるタイミングです。夫婦で老後をともにする家を手に入れたい場合や、老後に家賃を支払えるか不安な方は、子どもが独立したときが適しているでしょう。 子どもが独立する前に家を購入すると、独立後に部屋が余ってしまう、無駄なスペースが生じてしまう、などの問題が発生すると考えられます。子どもが小さいうちに購入すれば問題ありませんが、独立する少し前に購入すると使わなくなる部屋がもったいないでしょう。

ただし、子どもが独立したときは、年齢的に住宅ローンの審査の通過が難しい場合があります。返済期間や借入金額を軽減するために、子どもの独立までに頭金を貯めておくことがポイントです。

家族と同居するとき

両親や祖父母などと同居するときは、入居人数が明確になり適切な住宅タイプや間取りを選びやすいです。家族全員が快適に過ごすために、スロープを設けたり、浴室に手すりを設けたりするなど、内装や外装にも反映させることができます。 家族と同居する少し前に家を購入すると、居住スペースが足りないという事態が起こってしまいます。家族一人ひとりの部屋を設けなければ、肩身狭い思いをして暮らさなければいけない方が現れてしまうでしょう。

また、同居する家族が車を持っている場合、駐車スペースも確保しておかなくてはいけません。駐車スペースがなければ、近くの駐車場を借りる必要があるため、月々の支払いが増えてしまうでしょう。

社会情勢

家を少しでもお得に購入するには、社会情勢からタイミングを見極めることがおすすめです。社会情勢を見て、これから住宅の価格が上がってしまうのか、今購入しておけばお得なのかなどを見極めてみましょう。 国土交通省の令和3年11月分「不動産価格指数(住宅)」によると、2013年以降の不動産価格が値上がりし続けています。とくに、マンションの価格が上がり続けており、戸建て住宅は2020年以降上昇していることがわかります。

また、住宅ローンを組む場合は、金利変動も視野に入れておくことが大切です。これまでの金利変動を見て、これから金利が上がり続けるのかを見極め、変動型にするか固定型にするかを決めるとよいでしょう。

社会情勢

家を買ってはいけないタイミング

家を購入するタイミングだけではなく、避けておくべきタイミングも把握しておくことが大切です。ここでは、家を買ってはいけないタイミングを4つご紹介します。

ライフスタイルに変化が起きやすい時期

出産や転職などライフスタイルが変化しやすい時期は、家を買わずにタイミングを待つべきでしょう。出産後に落ち着いてから家を購入することはおすすめですが、出産時期と被らないようにすることが重要です。 出産時期と被ると、出産の準備をするのに忙しかったり、荷造りや荷解きなどが体の負担になったりします。まとまった時間の確保、体への負担軽減のために、落ち着いた時期を狙うのがおすすめです。

また、転職や転勤する場合は、居住地が変わってしまうおそれがあるので、家を買わないほうが無難でしょう。家を購入しても、居住地が変更し売らなければいけない事態になる可能性があります。

経済状態が安定していない時期

住宅ローンを組む場合は、経済状況が安定しているときがおすすめです。安定していないと、時期によっては返済が難しくなってしまい、滞納してしまうおそれがあります。経済状態が安定していても、無理なく支払い続けられるように返済計画をしっかり立てることが大切です。 とくに、転職したばかりの方は、経済状態が安定していないケースが多く見られます。そもそも住宅ローンの審査を通過できないおそれもあるため、返済能力があると証明するためにも、まず経済状態を安定させることが重要です。

物価や金利が上昇している時期

物価や金利が上昇しているときは、無理に家を購入したり、月々の支払金額が高くなったりするおそれがあります。そのときの物価や金利の傾向だけではなく、この先の傾向も見据えて購入するタイミングを決めるとよいでしょう。 これから物価や金利の減少が予想される場合は、減少する時期まで待つことがおすすめです。物価や金利によっては、実際に支払う金額が数百万円も多くなってしまうおそれがあります。

ローン完済時の年齢が80歳を超える場合

住宅ローンを組んで家を買う場合、月々の返済額だけではなく、返済期間も考慮する必要があります。住宅ローンを完済するときが80歳を超えてしまうと、年金などで支払わなくてはいけないケースがあるでしょう。 80歳を超えても仕事をし続ける方でも、病気や体の衰えなどで十分に働けないおそれがあります。老後を安心して暮らせるように、定年までに完済できるように計画を立てることがポイントです。

家を買う前にすべきこと

家を買うときは、いきなり購入の手続きを進めるのではなく、事前にすべきことを確認しておくことが大切です。たとえば、買うタイミングを見極めたり、住宅タイプを決めておいたりしましょう。 また、住宅ローンを組む場合は、返済計画を立てたり、予算を決めたりすることがポイントです。現在の年収から希望金額を借り入れできるか、無理なく返済し続けられるか、などのポイントを着目しましょう。

家を建てる場合は、建築会社や土地を探すことからはじめます。中古住宅を購入するよりも数々の工程を踏まなければいけないので、マイホームが手に入るまでの流れを把握しておくことも大切です。 家を買う場合は、さまざまな物件を見学して比較しましょう。間取りや内装などの見た目でわかる部分だけではなく、耐火性や耐震性なども確認することがポイントです。

次にこちらでは、実際に家がほしいと思ったときにすべきこと、必要な知識をこちらで解説します。合わせてご覧ください。

家を買う前にすべきこと

まとめ

家を買うタイミングは、年齢や年収、ライフステージの変化、社会情勢などから見極めることが大切です。適切なタイミングを選ぶことで、住宅ローンを無理なく返済できたり、お得に住宅を購入できたりとさまざまなメリットが得られます。 また、まとまった時間がないときや居住先が変更しやすい時期は、家の購入を避けることが無難です。家族が増えて居住スペースが足りないなどの事態を避けるために、家族計画からはじめることも重要です。

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