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住まいのコラム

2024年11月26日

注文住宅の相場を紹介!土地なしと土地ありでどのくらい違う?

注文住宅の費用相場は、建てる土地や地域、間取り、仕様などによって変動します。土地ありの場合と土地なしの場合でも金額に大きな差がありますが、実際にどれくらいの予算があれば納得のいく注文住宅が建てられるのでしょうか。 この記事では、注文住宅の相場を解説します。また注文住宅の費用を抑えるコツや、地域別の注文住宅を建てる際のポイントもまとめます。

注文住宅の相場

注文住宅を購入する際は、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか?ここでは、土地を現在持っていない土地なしの場合と、すでに住宅を建てられる土地を持っている土地ありの場合、それぞれの注文住宅の費用相場を解説します。

土地なし

土地を持っていない場合、土地購入を含めた費用が必要になります。そのため「建築費用+土地取得費用の合計額」を予算とします。 土地購入を含めた注文住宅の費用相場は、家を建てるエリアによって大きく変動します。2024年に発表されたエリアごとの費用相場は、以下のとおりです。

地域 建築費用/住宅面積(万円/m2) 土地取得費用/敷地面積(万円/m2) 費用の合計(万円)
北海道 3,854.0万円/120.3㎡ 1,111.3万円/320.9㎡ 4,965.3万円
東北 3,214.8万円/108.7㎡ 835.3万円/298.7㎡ 4,050.1万円
北関東信越 3,456.7万円/112.5㎡ 802.8万円/370.8㎡ 4,259.5万円
南関東 3,387.4万円/109.7㎡ 1,919.3万円/225.8㎡ 5,306.7万円
東海 3,556.1万円/115.9㎡ 1,398.3万円/257.6㎡ 4,954.4万円
北陸 3,015.4万円/108.9㎡ 853.3万円/237.2㎡ 3,868.7万円
近畿 3,414.5万円/113.5㎡ 1,850.8万円/186.0㎡ 5,265.3万円
中国 3,426.3万円/109.3㎡ 1,000.8万円/258.6㎡ 4,427.1万円
四国 3,081.7万円/105.9㎡ 921.6万円/231.6㎡ 4,003.3万円
北部九州 3,466.2万円/112.0㎡ 1,119.9万円/283.8㎡ 4,586.1万円
南九州 3,314.5万円/105.1㎡ 899.6万円/311.6㎡ 4,214.1万円

土地取得費用は地域によって変動が大きく、都市部では地方の倍以上の相場になっています。費用の合計は南関東、近畿など東京・大阪を含む中心都市エリアで5,000万円を超えています。

土地あり

地域 建築費用/住宅面積(万円/m2域)
北海道 4,598.7万円/140.8㎡
東北 3,479.9万円/118.7㎡
北関東信越 3,618.3万円/115.2㎡
南関東 4,040.4万円/120.1㎡
東海 3,916.2万円/121.2㎡
北陸 3,603.3万円/120.7㎡
近畿 4,142.1万円/123.2㎡
中国 3,900.1万円/120.3㎡
四国 3,275.3万円/109.1㎡
北部九州 3,765.5万円/120.1㎡
南九州 3,406.2万円/109.9㎡

住宅面積の最も広い北海道エリアでは、建築費用相場が一番高くなっています。また、南関東や近畿など都市部では、建築費用が高くなっている傾向があります。逆に四国や南九州など地方においては、建築費用の相場が安いです。 また、土地を新たに購入する場合に比べて、すでに土地を持っている場合の方が、建築費用の相場が高くなっています。このことから、土地を持っている場合には建築に費用を多く費やしていることがわかります。

注文住宅の費用内訳

注文住宅を建築する際には、どのような項目が建築費用に含まれているのでしょうか?ここでは、注文住宅にかかる費用の内訳を解説します。

土地購入費用

土地購入費用

注文住宅を建てる場合には、まずは所有地が必要です。所有地がない場合には、土地を購入しなければなりません。土地を購入する際に必要な費用が「土地購入費用」です。 土地の購入方法はさまざまですが、不動産会社を通じて購入する場合には、不動産会社への仲介手数料、印紙代、登録免許税が必要になります。また土地の所有にあたって、固定資産税や都市計画税などの税金を納めなければなりません。

土地購入費用の内訳としては、土地取得費、不動産会社への仲介手数料、印紙代、登記にかかる登録免許税、司法書士報酬、不動産取得税、固定資産税・都市計画税、ローンにかかる手数料・利息、消費税などがあります。これらはすべて「土地購入費用」に含まれます。

さらに、土地によっては建築条件が課されている場合があるので注意が必要です。建築条件が課されている場合には、指定された施工会社に依頼しなければなりません。 ほかにも、土地を購入する際には交通インフラや気候の条件、生活環境などもあわせて、多角的に検討する必要があります。

本体工事費用

本体工事費用

注文住宅の建築にかかる費用には、建物本体の工事にかかる「本体工事費用」があります。本体工事費用は、基礎工事や柱や梁など構造部分の工事、内装・外装工事、設備設置にかかる工事、電気・水道・配管工事、設計料など、建物本体を工事する際に発生する費用です。

本体工事費用は、総予算の70~75%が相場と言われています。どこまでの工事費用を本体工事費用に含めるのかは、各工務店やハウスメーカーによって異なります。本体工事費用ではなく、オプション費用として計算する項目もあるのです。 ちなみに庭や門、駐車場、塀など、建物の外回りの工事に関しては本体工事費用には含まれません。注文住宅を建てる場合には、どのような工事が本体工事費用に含まれているのかを把握しましょう。そうするとある程度の相場を掴みやすくなります。

付帯工事費用

付帯工事費用は、建物以外の部分の工事にかかる費用のことです。庭や門、駐車場、塀などの外構工事は「付帯工事費用」に該当します。 そのほかに、水道管やガス管を敷地内に引き込む工事費用や、照明・エアコン・カーテンなどの購入・取り付け工事費用、家の解体費用、地盤調査費用、地盤改良工事費用なども付帯工事費用です。

付帯工事費用は、総予算の20%前後が相場と言われています。地盤の強さによって、工事費用が高くなってしまう可能性もあります。付帯工事費用がどれくらい必要になるのか、見積もり時点でしっかりと把握しておきたいところです。 駐車場や庭、門、塀などの外構工事に関しては、工務店ではなくエクステリア専門の会社や造園業者に依頼するケースも多いです。庭は、面積やデザインによって費用が大きく変動しやすいポイントでもあります。

諸費用

諸費用は、土地購入費用・付帯工事費用・本体工事費用以外にかかる費用のことです。住宅を建てる際には、工事費用以外にもいろいろなところでお金がかかります。 たとえば、工務店やハウスメーカーと契約する際の手数料や印紙代、住宅ローン借入時に発生する税金(印紙税・登記にかかる登録免許税・不動産取得税・固定資産税・消費税など)は諸経費にあたります。

また、ローンに関する保証料などの費用、火災保険・地震保険などの保険料、 地鎮祭や上棟式にかかる費用、家具・家電の購入費用や引っ越し費用も諸経費です。諸経費にかかる費用は、建築工事費用全体の10%~20%程度が目安と言われています。

注文住宅の費用が変動する要素

先述のとおり、注文住宅の費用は地域によって相場が異なりますが、ほかにも注文住宅の費用を変動させる要素はいくつもあるのです。ここでは、注文住宅の費用が変動する要素についてまとめます。

土地の価格

土地の価格によって、注文住宅費用は大きく変動します。土地の値段はエリアによって異なり、建物以上に注文住宅の費用に影響を与える要素です。 具体的には、同じ坪数の土地であっても、市街地と郊外では値段が大きく異なります。公共交通機関へのアクセス方法によっても、価格は変動するでしょう。

さらに、土地の形や法規制でも注文住宅費用は変動しやすいです。たとえば、三角形の土地に住宅を建てる場合、建物側の工夫が必要になるため、建築費用は正方形・長方形の家を建てるときと比べて割高になります。 また、防火地域や準防火地域に指定されている土地に家を建てる場合、特定の条件下では耐火建築物にする必要がある ため、建築費が高くなりやすいです。 法規制が厳しくない土地を選べば、建築費用は抑えられます。

ただ単に土地が安いからといって決めるのではなく、建物を建てた際の費用もセットで考えることをおすすめします。

建物本体の価格

注文住宅の費用は、建物本体の価格によって大きく変わってきます。延べ床面積が広ければ広いほど、建築費用は高くなります。 また間取りが多く、複雑な構造の住宅にすると建築費用は高いです。複雑な形の家になると外周の長さが増えるため、その分資材も多く必要になります。シンプルな形状にすることで、建築コストを抑えられるでしょう。

内装の建材は、床材やドアのグレードを上げると価格が上がりやすいです。外壁も使用する素材によって価格が変わってきます。フロアやカーテンはグレード次第で価格は大きく変動します。 玄関ドアや窓など、金属建具も仕様によってコストに違いがあるので注意してください。たとえばサッシはオール樹脂ではなく、外側樹脂&内側アルミにすると初期コストダウンにつながります。

設備やオプション

設備やオプション

キッチン・お風呂・トイレ・洗面所など水回りの設備や間取りのオプション内容によって、建築価格は変動します。たとえばシステムキッチンのグレードを一番高いものにすれば、建築費用は高くなります。

タッチレス水栓や食器洗い乾燥機、浴室乾燥機能などオプションをつければ、使い勝手は向上しますが価格は高騰します。設備やオプションに関しては、家族構成やライフスタイルによって必要となるものが異なるため、予算に合わせて賢く選ぶことがポイントです。

工務店やハウスメーカー

注文住宅を依頼する工務店やハウスメーカーによって、建築費用も異なります。同じ間取りであっても、建築費用は建築会社によって違うのです。

建物の価格は、断熱性・耐久性・耐震性などの性能ともかかわってきます。また、付帯工事費・諸経費に含まれる範囲・金額等も各会社によって違います。見積もり請求時に、諸経費などについても細かくチェックしておきましょう。

こちらの記事では、ハウスメーカーと工務店の違いについて解説しています。マイホームの建設業者を決める際のポイントも取り上げているため、ぜひあわあせてご覧ください。

項目別|注文住宅の費用を抑えるコツ

注文住宅を建てるためには、まとまった費用が必要です。予算範囲内に抑えて注文住宅を建てたいという方は多いでしょう。 では、注文住宅にかかる費用を抑えるにはどうすればよいでしょうか?ここでは、注文住宅の費用を抑えるコツを解説します。

土地の形状

土地の形状には、整形地と不整形地があります。形が整っている整形地は正方形と長方形の土地で、住宅を建てやすいです。 一方、不整形地は形が整っていない土地のことで三角形地、台形地などがあります。不整形地には、傾斜がある土地も含まれます。

実は、土地の形状によって家の建築費が高くなることがあります。不整形地の場合には、土地を平坦にする作業や地盤改良をする場合があるため、建築費用が高くなります。また、その土地に沿った家を建てるとなると建築費はかさむでしょう。

不整形地は、整形地に比べると土地自体の値段は安いのですが、建築費がかさんでしまい、整形地に建てるよりも高額になってしまった…というケースも少なくありません。不整形地を購入して費用を抑えようとしている方は、建築費用の見積もりを請求のうえで検討しましょう。

また、土地の形状によって固定資産税にも違いが生じます。土地は、評価額が高いほど固定資産税も高くなるためです。整形地は、土地代も固定資産税も高い傾向にあります。 一方、不整形地は土地の形が悪ければ悪いほど価格も低く、その分固定資産税も低くなります。家を建てる際には、固定資産税などの維持費についても計算しておくことをおすすめします。

建物の形状

建物の形状を見直すことで、建築費を削減できます。凝ったデザインの家よりも、シンプルな家の方が建築費用を抑えることが可能です。 屋根も、切妻や片流れなどのシンプルなデザインにすることで、建築費用をカットできます。ただし、屋根の勾配によって、工事の際に屋根の足場が必要になるケースもあります。足場を組むと建築費用が上がるので注意しましょう。

外壁の凹凸は、できるだけ減らすことで費用削減につながります。凹凸部分には補強が必要となるため、構造上もシンプルな四角い形状の家の方が安価です。

注文住宅の建築費用は「坪単価×床面積」が目安となり、床面積を減らせばコストダウンが期待できます。たとえば坪単価50万円・床面積40坪の家を建てる場合には、床面積を5坪減らすと250万円の削減につながります。

間取り

間取り

間取りを見直すことで、建築費用のコストダウンが期待できます。部屋数が増えると、その分の建具や壁が必要となるためコストが増えますが、予算を抑えたいのであれば部屋の数は少なくしましょう。 畳を使う和室は、洋室と比べてコストが高くなりやすいです。和室を作らずに全室洋室にすれば、数十万から百万円単位 でコストカットに成功します。

さらに、玄関ホールを作らないことでも建築費用のコストカットが可能です。玄関ホールを作ってしまうと部屋を区切ることになるため、費用がかかります。玄関ホールをなくすことで、リビングの広さを確保できるメリットもあります。 また、窓の数や収納スペースを減らすこともコストカットにつながります。窓を減らせば、プライバシーの保護や断熱性向上の効果も得られるでしょう。

階段は、リビング内に設けるのがおすすめです。リビング内に階段を設置すれば、余分な壁と廊下をカットできます。2階に上がるためにはリビングを通ることになるため、家族が顔を合わせる機会が増え、コミュニケーションを取りやすくなるメリットもあります。

設備・性能

設備・性能面を見直すことでも、大幅なコストカットが期待できます。キッチンやお風呂、トイレなど水回りの設備を最新のものにすると高額になりますが、最新の設備にはこだわらずに、水回りの素材のグレードを下げれば大きくコストカットできるでしょう。

また、ソーラーパネルなどの太陽光発電システムの導入は慎重に考えたいところです。太陽光発電システム導入は、初期費用としてまとまった費用が必要になるためです。

電気料金の節約や売電による収入は期待できるものの、初期導入にかかる費用は高額なため、建築費用を抑えたいのであればしっかりと考えるべきでしょう。メンテナンス費用なども考慮し、初期費用を回収できる見込みがあれば導入するといったように、長期的な目線で考えることがおすすめです。

さらに、照明やエアコンなどの手配は建築会社に一任するのではなく、自分たちで手配することでもコストカットにつながります。ネット通販などで購入すれば、安く手に入れられるでしょう。 ただし、施主が手配した電化製品を設置する場合、別途工事費が必要になるケースもあるので注意が必要です。

地域別|注文住宅を建てる際のポイント

注文住宅を建てる際にはいくつかの注意点がありますが、家を建てる地域によって、気候や建築費用の相場は異なります。 各地域に合った家を建てるためには、それぞれの土地柄を十分に考慮した住まいづくりが必要です。ここでは、地域別の注文住宅を建てる際のポイントを解説します。

北海道・東北エリア

北海道・東北エリアは、冬場は気温が下がり、雪がよく降る地域です。高断熱・高気密であることはもちろん、積雪による問題や凍結、冷えへの対策が必要です。

雪の重み対策

ほかの地域と同じ設計にしてしまうと、雪の重さで家がつぶれてしまうこともあるため、重みに耐えられる設計にする必要があります。具体的な対策としては「落雪式住宅」と「融雪式住宅」があります。 落雪式住宅では3階建てが多く、急傾斜の屋根を設計して、雪が自然にすべり落ちるように作ります。1階は雪に埋もれる可能性が高いため、頑丈なコンクリート造りにし、物置や駐車スペースにすることが多いです。生活空間は2階以上に配置されます。

融雪式住宅は、屋根を温めて雪をとかす仕組みになっている住宅です。屋根には不凍液や温水を撒く方法や、ヒーターで温めて雪をとかす方法、室内から温風を送る方法などが採用されます。融雪できる屋根にすることで、雪の重みで住宅が倒壊するリスクを回避できます。

また、大量の雪が屋根に積もるため、屋根は傾斜のある金属屋根が基本です。平らな形状の「陸屋根」にしてしまうと、雪の重みで家屋が倒壊するリスクがあるため、平らな屋根を取り入れることはありません。重さのある瓦屋根の家や、バルコニーもほかの地域に比べると少ないです。

ドアや窓の凍結・冷え対策

北海道・東北エリアでは、ドアや窓の凍結のおそれもあるため、寒さ対策を徹底した家づくりをする必要があります。1階部分は雪が大量に積もった場合でも出入りがしやすいように、地上よりも高くなっている家が多いです。 雪が降り積もった翌朝は、玄関の戸が開かなくなるケースもあるので、1階地上よりも高くした方がよいでしょう。雪で外に出られないというリスクを減らすために、複数の出入り口を設けたり、2階玄関にしたりする場合もあります。

さらに、屋根から落ちる雪が直接窓ガラスに当たらないようにするための「雪囲い」を家の周りに設置する家も多いです。雪囲いをすることで、窓ガラスの破損や家屋への損傷も防止できます。 玄関や窓ガラスは、二重になっていることが多いです。これは、扉の開閉で外の冷たい空気が室内に入り込まないようにするための対策になります。

その他寒さ対策

豪雪時の停電に備えて、薪ストーブを導入した住宅や、500リットル程度の大容量の灯油を貯蔵しておけるタンクを設置している家もあります。暖房器具の効率を高めるような設計がおすすめです。暖房による空気の乾燥にも対応できるような家づくりにすると、快適に過ごせるでしょう。

関東エリア

関東エリア

関東エリアで注文住宅を建てる場合、最も気になるのが費用面と敷地問題でしょう。関東エリアでは、狭い敷地スペースをいかに有効に活用して家を建てるかがポイントです。

土地価格の高さ

東京や神奈川など首都圏を中心に、日本全国でも土地の値段が高いエリアです。関東エリアで注文住宅を建てる場合は、十分な資金が必要になります。 また、土地の価格が高いため、ひとつの住宅あたりの敷地面積が地方に比べると狭くなる傾向があります。

敷地面積の取りにくさ

東京では、ひとつの住宅あたりの平均敷地面積が全国平均の半分以下といわれています。そのため、東京の中心部エリアでは、3階建ての住宅にするケースも多いです。

3階建ての住宅は、2階建てや平屋に比べると建設費用も高くなりがちですが、眺望や日当たりがよくなるメリットもあります。フロアごとに使い方を変えることで、プライバシーの確保も可能です。

たとえば、1階は駐車場やワークスペース、2階は住居スペース、3階は寝室や子ども部屋にすればプライベート空間を確保できるでしょう。さらに、3階のバルコニーや屋上は、物干しとして活用するケースも多いです。

また住宅の敷地が狭いため、隣の家との距離が非常に近い場合があります。日常生活の音でも騒音トラブルの原因となるため、防音設備の整った家やプライバシーを確保できる家が人気です。窓の位置を高い位置に設置することで、防犯性や採光性を確保する家もあります。

北陸エリア

北陸エリアは北海道・東北エリアと同様に積雪量が多いエリアであり、冬は寒く夏の暑さは厳しいのが特徴です。そのため、積雪対策を徹底した高断熱・高気密な家づくりが必要になります。 積雪対策では、屋根が雪に積もらないように急勾配の金属屋根や、駐車場にロードヒーティングを設置する家もあります。雪下ろしをしなくてすむように設計された「克雪住宅」も多いです。

高湿度への対策

北陸エリアは湿度が非常に高いです。結露やカビ問題を防ぐために、外壁には調湿機能をもつ壁材を使用して通気対策を行います。漆喰や珪藻土などの塗り壁を採用して、壁の中に湿気を通さない工夫が必要です。 住宅には、吸湿効果のあるタイルや天然木を使用するなど、しっかりと湿気対策を行わなければいけません。風の通りやすい窓の配置や、間取りを意識することも大切です。

雨や雪の日がほかの地域に比べて多いため、屋内で洗濯物を乾かすためのサンルームやランドリールームの設置、浴室乾燥機などの設備が暮らしやすさを向上させるでしょう。 さらに、インナーガレージやカーポートを活用している住宅も多いです。ひとり1台の車生活をしている家庭が大半なので、カーポート設置は必須となります。

東海・近畿エリア

東海・近畿エリアは、夏場は気温が高く、冬場は寒くなるため寒暖差が大きい地域です。とくに寒暖差の大きい地域では、冬の寒さではなく、夏の暑さに照準を合わせて住宅を建てる傾向があります。

夏季の暑さを考慮した家づくり

夏季の暑さを考慮した家づくり

夏の暑さを少しでも過ごしやすくするために、風通しのよさを考慮した住宅が人気です。通風性を高めるために、建物の配置や窓の位置を工夫して風の通り道を作ります。 風が室内を通過できるよう、対面する窓を設置したり、窓を大きくすることで風通しをよくしたり、天井ファンや換気設備を設置したりする家もあります。

夏の強い日差しを調整するために、日よけ対策も大切です。ひさし、シェード、緑のカーテンなどで直射日光を遮断し、室内温度の上昇を抑えます。暑さ対策を工夫した住宅にすることで、冷房負荷の減少にもつながります。 また、屋根や壁を高断熱にすることで、夏場は涼しく、冬場は外の冷気を遮断できます。

水害への対策

また東海・近畿エリアは台風や豪雨による水害も多い地域です。水害対策として徹底的に基礎工事を行う住宅がほとんどです。基礎工事の強化や防水対策を徹底することで、水害に強い住宅を建てられます。

中国エリア

岡山県・広島県・山口県の瀬戸内海側の中国エリアは温暖な気候で、日照時間も長く、自然災害による被害も少ないといわれています。そのため、家の構造的に特別な照準が当てられることはほとんどなく、どんな家でも希望に合わせて建てられます。

山陰地方は冬の雪対策が必要

一方、鳥取県・島根県の山陰地方は、1年を通じて温度差があり、湿度が高いといった側面があります。冬場は気温が下がり、雪も多く降ります。 そのため、山陰地方では、ある程度の雪対策を考慮した家づくりが必要となるでしょう。床面からの雨の打ち返しや、湿気がこもるのを防ぐために、基礎を高めに作る家もあります。

また、冬の海沿いは北西からの雨風が吹くため、北西方向の外壁には防水対策を施すことがおすすめです。モルタルを厚めに敷いて、その上に外装材用のトップコートを施します。

四国エリア

四国エリアでは夏はカラッとした暑さで、冬は比較的温暖なので過ごしやすいです。温暖気候の四国エリアでは、どんな家でも建てられます。木造や鉄筋、コンクリートなどさまざまな家が建てられているのが四国エリアの特徴です。

広い土地を生かした家づくり

東京など首都圏エリアに比べると土地の値段が安いため、一軒あたりの敷地が大きいです。そのため、大きな駐車場がついた家もたくさんあります。 また、屋根にソーラーパネルを設置している住宅も多いです。気密性・遮熱性・断熱性の優れた住宅を建てれば、冷暖房にかかる費用を抑えられます。

台風や豪雨への対策

四国エリアでは、台風や豪雨による水害を受けるケースもあります。災害マップをチェックして土地の特質を把握しておく必要があります。水害の恐れがある地域では、盛り土をして地盤をあげて水害対策をしっかりと行いましょう。

九州エリア

九州エリアは四国エリアと同じように温暖な気候です。木造、鉄筋、コンクリートなどさまざまなタイプの住宅があります。暑さ対策として、風通しを考えて設計された家づくりが特徴で、住宅は平屋建てが好まれる傾向にあります。

火山噴火や台風への対策

桜島や雲仙など火山が多い九州エリアでは、万が一の噴火に備えて、噴石や噴煙用の住宅設備を整えた住宅も多いです。シロアリが発生しやすい地域でもあるため、木造住宅よりも鉄筋住宅の方が、人気があります。

こちらの記事では、住宅の台風対策について解説しています。台風に強い家の特徴や作り方も取り上げてているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

注文住宅を建てる際の費用相場をご紹介しました。注文住宅の相場は地域によって差が大きく、東京・大阪などの都市部では相場が高くなる傾向があります。また、土地を持っている場合は、より建築費用にお金をかけるケースが多いです。 また、注文住宅は、地域によって建て方のポイントがあります。その地域にあった住宅を建てることで、快適な暮らしが実現できるでしょう。

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